猪瀬千尋「新出今様琵琶譜 足柄三首、物様一首」を読む
これまで幻の歌謡であった今様の譜面が発見されたとの論文が『国語国文学』誌上で報告されました。 当研究所では、以前より白拍子のみならず今様にも触れてきた経緯があり、当該論文の内容を把握しておくことは […]
これまで幻の歌謡であった今様の譜面が発見されたとの論文が『国語国文学』誌上で報告されました。 当研究所では、以前より白拍子のみならず今様にも触れてきた経緯があり、当該論文の内容を把握しておくことは […]
白拍子に和歌の素養が要ることは勿論です。そして和歌を含む国文学を扱う上での素養となるのが漢文学なのではないでしょうか。 今回、当研究所で初めて漢文学を扱う為、身近に題材を求めてその一端を伺うことに […]
曲水の宴 一昨年(平成二十八年)復興され、今年の三月で五回目を迎えた北野天満宮、曲水の宴。在りし日の菅原道真公も参加していた曲水の宴を、和漢朗詠形式という他に類を見ない形で復興した宴において、当研究 […]
本稿は宴曲についての続稿である。 宴曲の時代だが、宴曲の大成者と言われる明空が『宴曲集』その他の選集を編んだのが正安三年(1301)八月であるという。つまり鎌倉末期以降が宴曲の時代だということができ […]
本稿は「近代文学における祇王祇女説話翻案の諸相①」の続きである。山崎紫紅『祇王祇女』について紹介したい。作者の山崎紫紅(明治8~昭和14)は劇作家として坪内逍遙の影響下に活動していたが、後には議員に […]
はじめに 近代文学には『平家物語』祇王祇女の挿話を翻案した作品がいくつか存在する。今回はその内、管見に入った戯曲について紹介したい。個々の作品論というよりは、近代における白拍子表象の具体像を確認する […]
『和漢朗詠集』は藤原公任(966~1041)によって編纂された和歌と漢詩文の中から朗詠の形式に相応しいものを精選した詞華集である。編者の藤原公任は『大鏡』にある「三船の才」のエピソードで知られている。 […]
白拍子歌謡というものの文学史的位置づけを考えていく上で、同時代の他の歌謡との関係を考察することは必須の視座であろう。前回も取り上げた滝田英二「白拍子の新資料「今様之書」」(昭和四十一年十月『国語と国 […]